外壁塗装を長持ちさせるには適切な塗装と塗料選びがポイント

 

外壁塗装は一般的に耐用年数を過ぎると劣化していきます。

 

しかし環境や塗装方法、手入れの方法によっては
耐用年数より早く劣化してしまうこともあれば、長持ちすることもあります。

 

できれば長持ちさせて塗装メンテナンスの回数を減らしたいですよね。
そこで、外壁塗装を長持ちさせるポイントをご紹介します。

 

外壁塗装を長持ちさせるポイント

 

定期的に外壁の掃除を行う

外壁は常に外気や風雨にさらされていますので、年月が経つと汚れが蓄積していきます。
チリやホコリ、砂を放置しているとカビやコケが繁殖し、外壁の汚れが目立つ原因となってしまいます。

 

コケは保水性が高く湿気がこもるので、外壁に湿度が溜まり、結露や腐食につながるおそれがあります。

 

見た目が悪いだけだから、と放置していると
外壁そのものだけでなく建材にも悪影響を及ぼす可能性がありますので侮れません。

 

外壁についたチリやホコリは時間が経ちすぎていなければ水で洗い流すことができます。
カビやコケは専用のカビ取り剤などを使用すれば落とすことができます。
決してブラシで強くこすらないようにしましょう。

 

適切な下地処理を行う

外壁塗装をする前にはしっかりとした下地処理が必要です。
下地処理を怠ると劣化が早まる原因となってしまいます。

 

下地処理ではしっかりと外壁に付いたホコリや砂、カビがコケ、油などの汚れを洗い流す
剥がれた塗装や錆びを削り取る、下地の凹凸を整えるなどの作業を行います。

 

建物に適切な塗装をする

メーカー既定の塗布量や塗装回数を守らずに塗装したり、規定量より薄めた塗料で施工する
下塗りを丁寧に行わない、気象条件を守らずに塗装する、といった施工不良を行うと
短期間で大きな劣化症状が現れてしまう原因となります。

 

いい加減な塗装工事は塗料が本来持っている機能を十分に発揮できず
塗料本来の耐用年数よりも早く塗り替え時期が来てしまう可能性が高くなります。

 

このような理由から、本来の塗料の機能を発揮させて長持ちさせるためには
工事費用の安さだけにとらわれず、しっかりとした施工を行う経験豊富で誠実な塗装会社を選ぶことが大切です。

 

外壁塗装は確かに気軽にできるような施工価格ではありませんので、つい安く施工してくれる業者をえらびがちです。
しかし、トータルでコストを考えるなら適正価格でクオリティの高い工事をする業者が安心です。

 

建物の立地環境に合わせて塗料を使い分ける

南側の壁は日当たりが強いため、北側の壁に比べて劣化が早い傾向があります。

 

そのため、紫外線による劣化をしやすい南側のみ耐久性の高いフッ素塗料や遮熱塗料を選ぶなど
外壁の面や箇所によって塗り分けを行う方法があります。

 

外壁の環境に応じて塗料の塗り分けに対応してくれる業者もありますので
塗装業者に相談してみると良いでしょう。

 

劣化する前に塗り替えリフォームを行う

外壁そのものを長持ちさせるためには
塗膜が剥がれたりひび割れたりする前に塗り替えを行うことです。

 

塗膜が剥がれたり、ヒビが入ると雨水が浸み込み、外壁が大きく劣化してしまう可能性があります。
外壁が大きく劣化すると外壁塗装だけでは対応しきれなくなってしまいます。

 

外壁塗装は外壁に傷みが出てからと考えている方が多いですが
目立つような劣化が出てからではなく、耐用年数が過ぎる頃に
あらかじめスケジュールを決めて塗り替えリフォームをするようにしましょう。

 

キレイを長持ちさせるためには色選びも大切

外壁の美観を長持ちさせたい、という場合はできるだけ汚れが目立たない色を選ぶのがコツです。

 

汚れが目立ちにくいのはベージュ、アイボリー、クリーム色、ライトグレーなどの色です。
逆に黒や白は汚れが目立ちやすく、赤系を始めとした原色は色褪せが起こりやすい傾向があります。

 

家の美観を保つためには汚れや劣化が目立ちにくい薄い中間色を選ぶのがおすすめです。

 

外壁塗料の種類と耐用年数

外壁塗料は種類により耐用年数が異なります。

 

単純に耐用年数の長いものを選ぶのではなく
自宅が立地する環境や、塗料が持つ機能などを考慮して選ぶようにしましょう。

 

外壁塗料の耐用年数

 

・ウレタン塗料
耐用年数：約6年程度〜約8年程度
施工単価（㎡）：約1,700円程度～約2,200円程度

 

・シリコン塗料
耐用年数：約8年程度～約12年程度
施工単価（㎡）：約2,300円程度～約3,000円程度

 

・フッ素塗料
耐用年数：約12年程度～約20年程度
施工単価（㎡）：約3,800円程度～約4,800円程度

 

・光触媒塗料
耐用年数：約15年程度～約20年程度
施工単価（㎡）：約4,200円程度～約5,000円程度

 

・無機塗料
耐用年数：約20年程度～約25年程度
施工単価（㎡）：約4,500円程度～約5,500円程度

 

塗料は耐用年数の高い塗料になるほど施工単価も高くなる傾向があります。
また、外壁塗装工事では塗装料に加えて足場設置などの費用もかかります。

 

ウレタン塗料

ポリオール樹脂を主材とした塗料です。
光沢感があり、色鮮やかな艶仕上げが特徴です。
耐用年数が約6年程度～約8年程度とやや短いのがデメリットです。

 

シリコン塗料

シリコンが主成分となった塗料です。
価格と耐用年数のバランスが良く、商品数とカラーバリエーションが豊富なため、現在では最も普及しています。
最もスタンダードな塗料ですので、迷ったらシリコン塗料を選ぶのがおすすめです。

 

フッ素塗料

フライパンの表面を加工しているフッ素樹脂を使用した塗料です。
耐久性・耐候性が高く、塗り替えの頻度を少なくすることが可能です。

 

光触媒塗料

塗料に含まれる酸化チタンが光に当たると酸素や水と反応して
有機有害物質を二酸化炭素と水に変化させて無害化させる塗料です。

 

親水性が高く雨が降ると汚れを雨と共に洗い流すセルフクリーニング機能があり、外壁を綺麗に保つことができます。
紫外線による劣化をしにくく、耐用年数も約15年程度～約20年程度と長いのが特徴です。

 

無機塗料

セラミックやケイ素など無機物を主成分とした塗料です。

 

無機物が多く含まれている為、紫外線による劣化が起こりにくいのが特徴で、非常に高い耐久性を誇ります。
その分施工費用は高くなります。

 

外壁塗装は定期的に行うのがおすすめ

外壁塗装は塗料選び、適切な塗装、普段のちょっとしたお手入れで長持ちさせることができます。

 

外壁のメンテナンスは外壁の劣化を発見してからではなく
あらかじめリフォームのスケジュールを組んでおき、約10年おきを目安に塗り替えを行いましょう。

 

定期的に塗り替えを行っておけば大きな劣化に発展する前に補修を行うことができ
結果的にリフォーム費用が安く済みます。

 

外壁塗装は長くお付き合いできる塗装業者に定期的に依頼するのがポイントです。