外壁塗装の耐用年数とは?塗装の寿命を延ばすポイント

 

外壁塗装には寿命があり、一定期間を過ぎると劣化していくので定期的な塗り替えが必要です。

 

劣化した外壁を放置しておくと塗装が剥がれたり色あせが起こったりして見た目が悪くなるだけでなく、外壁塗装本来の機能である防水機能が失われ、雨漏りリスクが高まります。

 

今回は、外壁塗装の耐用年数と、外壁塗装の寿命を延ばすコツをご紹介します。

 

外壁塗装の耐用年数は10年が目安

外壁の塗り替えメンテナンスの目安は約10年とされています。
これは、スタンダードな外壁塗料の耐用年数が10年程度のためです。

 

塗料の耐用年数が過ぎた外壁は、外観が損なわれるだけでなく、雨漏りの危険性が高まってしまいます。
雨漏りにより浸水してしまうと外壁材を傷めてしまい、修繕費用も高額になります。

 

このようなことを防ぐためにも塗料の耐用年数を迎えたころに外壁のメンテナンスをすることが大切です。

 

塗料の耐用年数

外壁塗料は種類によって耐用年数が異なります。

ウレタン塗料…約6〜8年
シリコン塗料…約8～12年
フッ素塗料…約12～20年
光触媒塗料…約15～20年
無機塗料…約20～25年

 

一般的に耐用年数が長くなるにつれて費用も高くなる傾向があります。

 

ウレタン塗料

耐用年数約6〜8年

 

ウレタン塗料はポリオールが主材となっている塗料で、光沢感があり伸縮性に優れているのが特徴です。

 

シリコン塗料

耐用年数約8～12年

 

シリコンを主材とした塗料で、耐用年数と価格のバランスが良く、コストパフォーマンスが高いことから現在では最もスタンダードな塗料です。

 

人気があるため色のバリエーションや商品の数も多く、理想通りの色を選びやすいというメリットもあります。

 

フッ素塗料

耐用年数約12～20年

 

フライパンなどでも活用されているフッ素樹脂を主材とした塗料です。
汚れが付きにくく、耐久性が高いため、耐用年数が長く、紫外線による劣化にも強いという特徴があります。

 

光触媒塗料

耐用年数約15～20年

 

酸化チタンが含まれた塗料で、光に当たると酸素と水に反応し、有機物質を無害化させる効果を持っています。
親水性が高く雨水が外壁表面に薄い膜のように広がるため、表面に付着した汚れを浮かせて洗い流すセルフクリーニング機能が人気です。

 

無機塗料

耐用年数約20～25年

 

セラミックやケイ素など無機物が主材となった塗料です。
通常、外壁塗料は樹脂が多く含まれていますが、樹脂は有機物のため紫外線により破壊され、外壁塗装の劣化に繋がっていきます。

 

無機塗料は無機物が主材となり樹脂の割合が少なく紫外線による影響が少ないため、非常に耐用年数が長いのが特徴です。

 

コーキング（シーリング）の耐用年数

サイディング外壁などには目地となるコーキングが施工されています。
コーキング材にはゴムのような弾力があり、寒暖差による外壁の収縮に追随して緩衝材のような役割を果たしています。

 

コーキングの寿命は使われている場所にもよりますが、5～10年とされています。
コーキングが紫外線により劣化すると、硬くなって割れたり剥がれたりして、隙間から雨水が浸入しやすくなります。

 

コーキングの劣化は雨漏りの原因となりますので、定期的な打ち替え工事が必要です。

 

外壁塗装の寿命を延ばすコツ

外壁塗装は塗装を依頼する際にいくつかのポイントを押さえて塗装後のお手入れにより寿命を延ばすことが可能です。

 

耐用年数の長い塗料で塗装する

耐用年数の長い塗料はその分塗膜の寿命も長いため、外壁塗装が長持ちします。
外壁メンテナンスの目安は約10年おきですが、耐用年数の長い塗料を選べばメンテナンスの間隔を伸ばすことが可能です。

 

外壁塗装工事では足場を設置したり、業者の出入りがあったりして不便に感じる面もあるかと思います。
なるべく工事の間隔を伸ばして回数を減らしたいと考えている場合は、塗料の耐用年数も考慮して選ぶと良いでしょう。

 

優良業者に依頼する

未熟な塗装業者に依頼すると施工不良を起こして2～3年で塗装に不具合が出る危険性があります。
悪徳業者に手抜き工事をされてしまった場合も同様に塗装が3年ももたない場合があります。

 

外壁塗料の機能を最大限に発揮させ長く良い状態を維持させるには優良業者に依頼することが大切です。
優良業者かどうかを見極めるには見積もりをとり、見積書が詳細に記載されているかチェックしましょう。

 

また、ホームページに掲載されている施工事例を見ておくと安心です。

 

こまめに外壁を洗浄する

外壁には砂や埃、苔、藻などさまざまな汚れが付着し、この汚れが外壁塗装の劣化を早め、寿命を短くする原因となります。
そのため、こまめに汚れを洗浄することで外壁塗装の寿命を延ばせます。

 

特に沿岸地域にお住いの場合、塩により塗膜が劣化しやすくなるため、外壁の洗浄を行っておくと外壁塗装の寿命を延ばす効果が期待できます。

 

自分で洗浄する場合は柔らかいスポンジや布で優しくこすり、流水で洗い流します。
しかし、外壁は高所になり危険ですので、洗浄作業はできるだけ業者に依頼するようにしましょう。

 

自分でやる場合は手の届く範囲でコケが生えやすい部分をこまめに洗浄しておくなどにとどめるようにしてください。

 

定期的にコーキングを補修する

コーキングが劣化してきたら補修しておくと外壁塗装の寿命を延ばすことができます。
劣化したコーキングから雨水が浸入すると外壁塗装も外壁材も傷んでしまいます。

 

コーキングを補修しておけば雨水が浸入することもなくなるため外壁材はもちろん外壁塗装の劣化が早まるのを防げます。

 

外壁塗装工事のタイミングでコーキングをメンテナンスすることはもちろん、劣化を見つけたら補修を依頼するようにしましょう。

 

定期的な外壁塗装が家を長く健康に保つポイント

外壁塗料には耐用年数がありますので、定期的な塗り替えが大切です。

 

外壁塗装が寿命を迎えると外観が悪くなるだけでなく、紫外線や雨から家を守れなくなり、外壁塗装の機能が失われます。

 

劣化を放置していると雨漏りリスクが高まり、万が一雨漏りにより外壁材や家の内部を傷めてしまうと建物そのものの寿命に影響するだけでなく外壁塗装以上の高額な修繕費用がかかってしまいます。

 

住まいを長く健康に保つためにも定期的な外壁塗装が必要です。