外壁塗装の適切な頻度とは？新築は何年目に塗装する？

 

外壁や屋根は定期的な塗装が必要ですが、新築は何年目に外壁塗装工事を依頼したら良いのか分からない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

この記事では外壁塗装の適切な頻度やコストを抑えるために外壁塗装の頻度を抑えるコツをご紹介します。

 

外壁塗装の適切な頻度

新築は8～10年目が目安

新築住宅でまだ一度も外壁塗装をしたことがない場合、最初の外壁塗装のタイミングは築8～10年目が目安だと言われています。

 

ただ、8～10年というのはあくまでも目安で、外壁の種類や外壁の劣化状況により時期は前後します。

 

一般的に金属系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングやALCボードなどは耐用年数が長い傾向にあり、窯業系サイディングやモルタルは耐用年数が短い傾向にあると言われています。

 

新築時に塗った外壁塗料によっても、耐用年数は変わりますので具体的な工事時期の目安は施工業者に事前に聞いておくと安心です。

 

2回目以降の外壁塗装は塗料の耐用年数に合わせる

2回目以降の外壁塗装のタイミングは塗料の耐用年数で決まります。

塗料はグレードによって耐用年数が異なるため、塗料選びも重要な要素です。

 

ただ、耐用年数が高い塗料はその分費用高くなる傾向がありますので、予算やリフォームスケジュールを総合的に考えたうえで塗料を決めることになります。

 

主な塗料の耐用年数は以下となります。

塗料の種類 　　　　耐用年数
ウレタン塗料 　　　 約6～8年
シリコン塗料 　　　 約8～12年
フッ素塗料 　　　 約12～20年
光触媒塗料 　　　 約15～20年
無機塗料 　　　　　　約20～25年

 

最もスタンダードな塗料はシリコン塗料です。
「外壁塗装の頻度の目安は10年」と言われるのはシリコン塗料の耐用年数が参考になっています。

 

シリコン塗料は人気が高く、カラーバリエーションや製品も豊富にありますので、特にこだわりがなければシリコン塗料を選ぶと良いでしょう。

 

一方で、外壁塗装の頻度を減らしたい、という場合にはフッ素塗料や光触媒塗料のような高機能塗料を選ぶと対候性が高く劣化しにくい外壁塗装となり、塗装工事のタイミングを伸ばすことができます。

 

外壁塗装の劣化症状が現れたら塗り替え時期

外壁塗装の耐用年数による塗り替え時期はあくまでも目安となります。
外壁の劣化を見つけたら塗装工事を依頼する必要があります。

 

外壁塗装の劣化症状の代表的なものは以下となりますので、こまめに外壁を観察してチェックするようにしましょう。

 

・チョーキング現象

 

チョーキング現象とは、外壁に触れたときに手に粉が付く現象のことを言います。
これは塗膜の樹脂が紫外線により破壊され、顔料の粉が外壁上に残っている状態です。

 

チョーキング現象が起こっている場合、すぐに雨漏りなどのトラブルが起こる可能性は低いですが、外壁塗装の防水機能が失われていることを示していますので外壁塗装の準備を始めましょう。

 

・ひび割れ

 

ごく細いひび割れであれば特に問題ありませんが、0.3mm以上のひび割れが起こっている場合、雨水が浸入する可能性がありますので、できるだけ早めに外壁塗装を手配する必要があります。

 

・塗膜の剥がれ

 

塗膜が剥がれていたり、浮いている場合、剥がれた部分は外壁材がむき出しになっている状態ですので、早めに外壁塗装をする必要があります。

 

また、外壁塗装から2～3年で塗膜が剥がれる現象は施工不良の可能性がありますので、保証書を確認したうえで施工業者に連絡し、補修を依頼します。

 

・カビ・苔・藻

 

日当たりが悪い面や湿度が高い環境では、外壁にカビや苔、藻が発生することがあります。
苔が広がると塗膜の機能を劣化させる可能性もありますので、頻繁に洗い流すことで対策することができます。

 

こまめに取り除いてもカビや苔が発生する場合は外壁塗装で新しい塗膜にすることで対策できます。

 

外壁塗装の頻度を減らすコツ

外壁塗装は定期的に行う必要がありますが、決して安いリフォームではありません。
そこでちょっとした工夫をすることで、外壁塗装のサイクルを伸ばすことが可能です。

 

外壁塗装と屋根塗装のサイクルが合うように塗料を選ぶ

外壁と同様、屋根も定期的に塗装をする必要があります。

 

外壁塗装、屋根塗装共に足場を組んで塗装作業を実施しますので、両方を同時に済ませれば足場代をはじめとした費用を節約することができ、コストを抑えることが可能です。

 

しかし、屋根は紫外線や雨水が外壁よりも当たりやすく、外壁塗装よりも劣化が早い傾向があります。
そこで、外壁塗装と屋根塗装の塗料を使い分け、劣化のタイミングを同時にすることで、塗装サイクルを合わせることができます。

 

具体的には屋根の外壁塗装は耐用年数が2～3年短くなる傾向にありますので、外壁塗装に使用する塗料よりも1つグレードが高い塗料を選ぶと塗装サイクルを合わせやすく、同時に塗装リフォームを行うことが可能です。

 

定期的に外壁の清掃を行う

外壁に付着した汚れは外壁を劣化させる要因となるだけでなく、本来の外壁塗装の機能を発揮できなくなってしまいます。

 

外壁塗装を長持ちさせるためには定期的に外壁の掃除を行うと効果が期待できます。
掃除には車用のスポンジなどを使い、丁寧に洗います。

 

このとき、高圧洗浄機の使用はあまりおすすめできません。
高圧洗浄機で洗浄すると塗膜が高い水圧によって剥がれてしまったり、傷んでしまうためです。

 

また、洗浄する場所が高所の場合は大変危険ですので、無理せず業者に依頼するようにしましょう。

 

外壁塗装はリフォーム計画に入れておく

外壁塗装の頻度の目安をご紹介しました。

 

外壁塗装は家の美観を保つだけでなく、塗膜の防水機能で建物を守る役目を担っています。
定期的に塗り替え工事を行っておくことで、建物を長く健康に保つことが可能です。

 

そのため、塗装工事はあらかじめリフォームスケジュールとして組んでおき、一定の頻度で塗り替えを行うことが大切です。

 

塗料選びは外壁塗装業者のアドバイスを受けながら予算や塗装の頻度、住宅が建っている場所の環境なども考慮して選ぶと安心です。

 

長期的に付き合える外壁塗装業者を早めに見つけておくとメンテナンスもスムーズですので、外壁塗装業者選びの際は長く付き合える業者かどうかも判断基準にすると良いでしょう。